AWSでSSD利用のEBSが使えるようになった件
Amazon のクラウドサービス AWS において、SSDをつかったストレージも選択できるようになったニュースが昨日から飛び交っています。
クラウドでもSSDを本格的に使う時代
個人利用のパソコン(とくにノートパソコン)において、いまやSSDは当たり前。そしてレンタルサーバや国内クラウド事業者でもSSDを選択肢として用意している昨今でしたが、クラウド最大手のGoogleやAmazonが相次いでSSD対応してきました。Amazonはサービスに欠けている部分があったとしても、しばらくすると、こうやって埋めてきてしまいます。GoogleのSSDサービスも興味深いものですが、Amazonのほうが話題になっているような気がします。実際のソリューションで使われているのがAmazonのほうだからでしょうか。
SSDだから速い
リンク先のブログによれば、従来のMagnetic Volumeに比べて10倍以上高速で、レスポンス時間も1/10以下だとのこと。Windows 2008 R2の起動時間が50%速くなったとのこと。
Amazonのクラウドは、サーバの起動が気軽にできるという特徴がありましたが、実は、起動時間がそこそこかかり、問題に感じていたところです。特にWindowsの起動が遅かったため、通常は、一度立ち上げておいたものにSTOPをかけて、必要なときにSTARTするという使い方しか考えられなかったのですが、今後は、「必要なときに起動する」という本来の使い方ができるかもしれません。ブログにありましたが、起動時はLinuxにくらべてWindowsは10倍ディスクアクセスがあったようです。どおりで!
SSDでRAIDも組める
AWSでは1年ほどまえからEBSでRAIDを組めるサービスを提供していました。今回のSSDをつかったRAIDも組めるとのことです。さらに何倍もの性能を得ることができるわけですが、サーバインスタンスの性能も相応に要求されると思います。
でも、お高いんざましょ?
今までのMagnetic Volumeが1GBあたり月額$0.05だったのが、SSDでは月額$0.1になります。100GBのSSDが月額$10でレンタルできるイメージですね。妥当な金額かなと思うところです。
使いすぎちゃ駄目らしい
あまり、この面についてフォーカスしているブログはないのですが、いくらSSDが高速だからといって、ウハウハなサービスをつかってSSDのガンガンに回すことは出来ないようになってます。Token Bucketモデルで、アクセス総量を絞っているのです。ざっくりな理解で説明すると
- SSD Volume毎にバケツがあって、トークンが540万個まで入る
- Volumeのリード、ライトで、トークンが消費される
- トークンの消費は一秒あたり3000まで
- トークンがバケツに投入される速度はディスクの容量に比例。1GBあたり秒間3トークン
というわけで、100GBの容量のSSDを確保したときには、最低の速度が300IOPSとなるのです。このSSDを使ったとき、パフォーマンスが思ったより出なかったり、アクセス速度が速かったり遅かったり、「バーストだから速いんじゃない?」とかそういう議論があるときは、このトークンまわりを疑いましょう。